~前置き~
初期Pentium4(Willamette)の普及には
i845チップ搭載マザーが、一役買った。
Pen4が最初に出た時、唯一の対応マザーだった
i850は、非常に高価なRDRAMメモリにしか対応せず、
これがPen4の普及を妨げていた。
そして、Pen3時代のi815マザーで主に
使われていたPC133メモリーに対応するi845マザーの
発売が契機になりPen4が普及したのである。
i845無印は、PC133 SDRAMのみしかサポートしない。
つまり後に主流なメモリとなったDDR1が使えないのである。
intelとしてもPC133の採用は応急処置(ツナギ)だったのだろう。
~PC133+i845無印の縛り問題~この頃のi845無印+PC133マザーを買った人は
たぶんこんな構成のPCなのではないだろうか?
【CPU】Pentium4 1.4Ghz~2.0Ghz Willametteコア
【Mem】PC133 256MB*2(512MB)
【M/B】i845マザーで、ソケット478
【OS 】WindowsXP
筆者自身、サブマシン兼鯖としてPen4 1.5Ghzを
今でも使っているわけだが、XPの動作に大きな問題はない。
(ちなみに、マザーは
さとう珠緒で有名なAX4BS PROの
無印)
メインに使ってる方も実はまだいるのではないか。
さて、このマシンをアップグレードしたい場合、
結構な縛りがあることに気がつく。
この記事を読まれる方は、そうしてここに辿りついたのではないか。
縛りとは何か?主にマザーの規格上の縛りである。
【CPU】Pentium4 ⇒ソケ478(北森も)は共通しててもFSB400までの対応。
【Mem】PC133 ⇒新品512MBで6000円弱する(DDR1の倍)。DualChannelも非対応。
【M/B】i845マザー⇒CPUに合わせてFSB800対応版に変えると、PC133が使えない
つまりである
(1)メモリを変えると、マザーも変わる。
(2)マザーを変えると、メモリも変わる。
(3)FSB800のPen4を使おうとすると、マザーが変わる⇒(2)←全トッカエを意味するというループに陥る。八方塞である。
「変えればいいじゃん。」って話だけど、そうはいかない。
この場合、2つ以上のパーツを変えると、
ゼロから組んで、この3つの中身を全トッカエした方が
費用対性能がはるかに良いパソコンになるのである。
6年という月日は、パソコンを進化させるのには十分なのである。
例
セレ420(6k)+965Gマザー(8k)+DDR21G(3.5K)で、17500円。
Pen4は流用+i865マザー(5k?)+DDR1 512*2(6k)で、12000円。
この差をどう見るか?
ちなみに、セレ420(1.6Ghz)はPen43.0Ghz程度の性能を見せると思われる。
~FSB400北森へのアプグレのススメ~では、i845マザーを搭載したマシンの
アップグレードはどのようにするべきか?
縛りに触れないように以下の方法でやればいい。
【CPU】Pentium4 ⇒Willametteから、Northwood(FSB400のもの)に変更。省エネ低発熱。
【Mem】PC133 ⇒増設する。512MBか256MBを残りのスロットに。
【M/B】i845マザー⇒変えない。(変えるなら、i845+PC133のマザー。入手は難しい。)・Pen4に関しては、Northwoodに変えるといい。
TDPが一気に下がり、発熱も減る。電圧も1.75V⇒1.5Vに。
しかもクロックアップ・L2二倍で性能が上がりいいことづくめ。
クロックだけに注目すると、北森Celeron(通称:北森セレ)が後期にも
下位モデルとしてFSB400で出し続けており、最高2.8G 100*28.0に達する。
ただし、L2キャッシュが、128kしかない
(Willamette Pen4は256k Northwood Pen4は512k) ので、
低クロックのPen4の方が総合面での性能がよい場合もある。
同クロックで1割減くらいの性能だろうか。
そう考えると、北森Cele2.8Ghzで北森Pen4 2.6Ghz位かも。
選択肢としてはアリなのかもしれない。
北森セレについてはココラヘンを参照⇒
記事1 記事2 個人HP・メモリに関しては、増設すればよい。
ただ、3スロットで1.5GBとか目指すのは止めた方がいいだろう。
256MB*2が刺さってたら、もう1本256MBか512MBを刺す程度でいい。
探すと512MBで3000円以下で買えたりする。中古だともっと安い。
ノーブランド デスクトップ用 PC133 168pin CL-3 SDRAM DIMM PC133/512M:風見鶏
~FSB400北森のS-Spec一覧~FSB400のNorthwoodコアPentium4のS-Spec一覧を載せる。
ヤフオクなどで掘り出し物を探すときに、役立てるとよい。
(情報は、
このページからの転載。詳しくは参照のこと。)
2.80G 100*28.0 (
SL7EY)←OEM限定で希少&高価。
2.60G 100*26.0 SL6HB/SL6GU (SL6GU)
2.50G 100*25.0 SL6EB/SL6GT (SL6GT)
2.40G 100*24.0 SL6GS/SL6E9/SL67R/SL65R/SL68T (SL65R)
2.20G 100*22.0 SL6GR/SL6E8/SL5ZU/SL5YS/SL68S (SL5YS)
2.0AG 100*20.0 SL6GQ/SL68R/SL5ZT/SL5YR (SL5YR)
SL6LA/SL6E6 (SL62Q)
1.8AG 100*18.0 SL68Q/SL63X/SL62P (SL62P/SL62R)
1.6AG 100*16.0 SL668 (SL62S)
ついでにCeleronも。
Celeron 2.8G 100*28.0 SL77V (SL77T)
Celeron 2.7G 100*27.0 (SL77S)
Celeron 2.6G 100*26.0 SL6VV (SL6VV)
Celeron 2.5G 100*25.0 SL6ZY (SL6ZY)
Celeron 2.4G 100*24.0 SL6XG
Celeron 2.3G 100*23.0 SL6T2 (SL6T3)
Celeron 2.2G 100*22.0 SL6SX (SL6SX)
Celeron 2.1G 100*21.0 SL6SY (SL6SY)
Celeron 2.0G 100*20.0 SL6LC (SL6HY)
D1ステップの2.4Ghz以上がオススメ。
FSB400のPen4とのバランス的にもよさげ。
カッコ内はOEMでメーカーPCから取り外し品が
流通した場合に用いられるかもしれないS-Spec。
~終わりに~・この記事は、i845無印チップセット搭載マザー(FSB400のみ対応品)
を対象として書いた(i845GLも無印と同様にFSB400のみ対応)。
しかし、同じ845シリーズでも、
845PE 845GV 845GE 845G 845E はFSB533まで対応し、
848P にいたってはFSB800までサポートするので、要確認である。
・ちなみに、FSB800のPen4を使うと、
FSB400で動作し、本来の半分の性能しか出せない。
FSB533くらいなら値段によっては考えようだけど、
やはり3/4程度のクロックでしか動作しないと思う。
動かない可能性もあるし、良作かは微妙。
・ヤフオクで買う際のアドバイスであるが、
今はC2D世代のCPUの廉価版が発売され始めたことで、
北森から脱出(脱北)する人が増え始めており、
Pen4の流通量が上がり始めているといえる。
しかし、最上位のPen4はやはりまだ需要があるのか、
結構高値で取引されているようである。
例えば、Pen4の2.6Ghz(FSB400)は、
1万円超で売買される。
一部には1万6千円などの高額取引もあるが、
そこまでくると、わざわざFSB400に拘る意義がない。
いっそ全トッカエしてしまった方がいいだろう。
狙い目の基準としては、5000円以内がいいと思う。
今(07年6月)で言えば
2.0Ghzが3000円以内で買えそうなので、
ここらへんが一番費用対効果が高いのではないだろうか。
・以上で、初期Pen4のアップグレード方法まとめは終わりである。
購入時には、ソケット478か・FSB400かに注意するべきである。