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2007/09/12

"マスコミ炎上"に潰された安倍首相

2時、安倍首相が辞意を表明した。



【戦後レジュームからの脱却】

安倍首相を追い込んだのは、
どう考えても左翼マスコミであろう。
日本経済は立ち直り、
拉致問題解決に対する態度も変わっていない。
なのに、なぜ潰す必要があったか。

その理由は、安倍首相が掲げる
"戦後レジュームからの脱却"に隠されている。
レジュームとは、体制を意味する。
つまり、これは
"戦後ずっと続いてきた日本の体制を変える"
という意味なのである。


【日本の防衛、その現状】

話が少し横道にズレる。
日本は、少なくとも憲法上は
武器を持たない国である。
しかし、軍備力ではアメリカに次ぐ
世界第2位の自衛隊をもっている。
この矛盾を、最低限の実力という
ムチャな論理で合憲解釈している。
いわば、曖昧に誤魔化しているのだ。

これはただの言葉遊びでは済まず、
今、防衛上の実害が生じ始めている。
日米安保条約で、日本はアメリカの
核の傘に守られているが、
アメリカは日本を守ることが
もうシンドクなってきている。

ブッシュ大統領は、悪の枢軸国として
リビア・イラク・北朝鮮の3カ国を挙げた。
そのうちイラクを攻撃したが、
確実に核ミサイルをもっている北朝鮮は攻撃しない。

イラクは核兵器を持っていなかったわけだが、
現実に核兵器保持を宣言している北朝鮮は、
単純に考えて、危険度がより高い国といえる。
なぜイラクは攻撃され、北朝鮮はスルーなのか。
その理由は、スルーしてもアメリカに実害がないからである。

イラクのイスラム人は、テロ好きな人たちで、
今もアメリカにテロを起こそうとしている。
対する北朝鮮のミサイルは、アメリカに届かない。
せいぜい日本に届くくらいである。
アメリカにとっていわば対岸の火事なのだ。

まとめると、アメリカは、
アメリカと日本が標的となった脅威に対しては
アメリカのために日本を守ろうとするが、
日本だけが標的となっている脅威に対しては、
アメリカの利益にならないので、日本を守ろうしない。
つまり、"自分の身は、自分で守れよ!"
という当たり前の話をアメリカはしているわけである。


【日本はどうすべきか】

日本を取り巻く防衛上の環境は、
戦後20世紀と大きく異なってきている。

自国を他国に守ってきてもらった日本が、
ここにきて、自国を自国で守る必要がでてきたのだ。
では、現状に対して、日本はどうするべきか。

安倍首相が掲げた答えが、
"戦後レジュームからの脱却"である。
つまり、日本を憲法上戦える国にしよう。
ということである。
これによって、憲法改正の議論になってくる。

安倍政策に賛否はあろうが、
問題に対する1つの解決案を安倍首相は提示した。


【マスコミは何がしたいのか?】

安倍首相の提示に対して、マスコミはどうすべきか。
その解決案に対する問題点を指摘して修正を促したり、
全く別の案の可能性を示唆して、民衆に訴えるべきだ。

だが、マスコミにはそんな能力がなかった。
なぜなら、日本のマスコミは海外のマスコミと違い、
そもそもそういう専門的な仕事ではないからである。
要は頭が悪い人がやっている仕事なのだ。

さらに、日本のマスコミは左翼体質である。
政府がやることは、内容が理解できなくても
とりあえず批判するのが使命だと思っている。

そこで、防衛という差し迫った問題を放置して、
スキャンダルにより追い込む作戦に打って出た。w

これが、安倍内閣閣僚に政治と金問題が
噴出(しまくりなほどに)しまくった原因である。



【2chネラと同じ行動をしたマスコミ】

Wikipediaに、炎上 (ブログ)という言葉が載っている。
定義を引用すると、
「ブログのコメント欄に、ブログ主に対してコメントが殺到すること」とある。

具体的に言えば、こんなとこである。
ブログ主が個人のブログで発言
     ↓
その発言に異議のある第三者がそれを発見
     ↓
2chで、祭になる
     ↓
2chネラが、そのブログにコメントを投稿しまくり、
過去の発言から、あら捜しをして、さらに祭になる
     ↓
ブログが炎上する


今回、マスコミはこれと同じことを、
国家に対してやってしまったわけだ。

安倍首相が戦後レジュームからの脱却を目指す
     ↓
その発言に異議のある左翼マスコミがそれを発見
     ↓
マスコミで、安倍祭になる
     ↓
マスコミが、安倍政権の全てに批判的になり、
閣僚のアラを細かに探して、徹底的に叩きまくる
     ↓
安倍政権が炎上する


「2chネラと同じ」といったが、
対象がただのブログではなく、国家であり、
やっていることのレベルは、2chネラ以下である。



【マスコミに流されるバカな国民も問題】

たとえマスコミが、安倍祭をしたところで、
国民がその報道合戦に流されなければ問題ない。

しかし、先の参院選で、国民はマスコミに騙された。
マスコミが"アンチ安倍・アンチ自民党"報道をし、
それに流された国民は、
「アンチ自民党だから」という理由で民主党に投票し、
参議院で民主党が圧勝してしまった。

それで調子に乗った小沢民主党党首は、
日米関係を悪化させかねない行動をした。
テロ特措法の延長議決に反対したのである。
政権政党じゃないから、無責任な言動ができるのだ。
民主党をアピールする政治的パフォーマンスである。

これに対するマスコミの批判はほとんどない。
小沢代表の政策秘書が、先月公職選挙法違反を侵したが、
マスコミ批判が少ないのはなぜだろうか?

マスコミは、自分たちに大した能力がないのに、
国民を世論誘導しようと必死である。
騙す方が悪いのは大前提だが、
騙されるほうもアンテナ張って自衛をするべきだ。


【拝啓・安倍首相】

前任の小泉前首相は、首相としての能力に秀でていた。
彼は、「特にコミュニケーション能力」が
他の政治家とは比べ物にならないくらいあったと思う。

こんな能力は、政治家として活動するために
最低限の資質なのだが、日本の政治家にはこれが欠損している。

小泉首相はこの能力を最大限に活かし、
毎日、直接、記者会見でマスコミの質問に応じ、
これが、政治を少しだけ国民に身近にした。

安倍首相もこれを引き継いだが、
どうもうまくいっていなかったように思える。
しかし、それはそれで仕方ないと思う。
一問一答が得意でなく、マスコミの際どい質問に
答えにつまってしまうこともあるだろう。

それならば、定例会見は別のスポークスマンに任せ、
自身は、ミスのない政策に沿った内容の文章を読み上げるだけ、
というアメリカ的な形式でもよかったのではないだろうか?

安倍首相は小泉首相の改革を継ぐとは言ったが、
小泉首相のクローンになることなど望まれていなかった。

もし、次のチャンスがめぐってきたら、
オリジナルな安倍内閣として、政権を運営して欲しい。


まぁ、それは置いといて言いたい。安倍、乙。




(翌日追記)
今日(13日)、ニュースステーションで
古舘伊知郎が鳩山邦夫法務大臣と
「安倍首相の辞任」について話していた。

鳩山大臣は、安倍首相が辞任するまでの
経緯(健康問題を含む)を話していたが、
それに対して古舘伊知郎は、
「体調など理由にならない。
 一国の首相がそんなんじゃ無責任」
とでも言わんばかりの口調でまくし立てた。

突然の辞任の原因となったのは、
マスコミがスキャンダラスなネタばかりで
執拗な批判を繰り広げたからだろうが!


イジメた子供が、イジメられた子供の自殺を批判している。
そう感じた。

マスコミは、どこまで過ちを犯すのだろう。
いつ、ブログ炎上と同じことをしていると気づくのであろうか。

安倍首相が戦後レジュームからの脱却を目指す
     ↓
その発言に異議のある左翼マスコミがそれを発見
     ↓
マスコミで、安倍祭になる
     ↓
マスコミが、安倍政権の全てに批判的になり、
閣僚のアラを細かに探して、徹底的に叩きまくる
     ↓
安倍政権が炎上する
     ↓
安倍総理が報道のストレスによって体調悪化
     ↓
公務に耐え切れなくなり、辞意を表明
     ↓
マスコミが「いくら体調が悪いからといって、
一国の首相が突然やめて無責任ではないか?」とまた叩く ←イマココ
     ↓
(          )

カッコ内に、「安倍首相の体調がさらに悪化」などが
入らないことを祈っている。




マスコミの良識が問われる。
オナニーマスコミに良識があるか、そもそも疑問だけど。

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